サッカーは世界で最も人気があると言われるスポーツで、欧州圏や南米では古くから人気があるほか、日本などアジアでも人気が年々上昇しています。そして、上場企業が株主に常に結果を求められるように、サッカークラブもサポーターから常に結果を求められ、サポーターの要求は徐々に厳しくなっています。

例えば、日本でいうと各クラブのサポーターは鹿島アントラーズという圧倒的な成功例を見本に、クラブ側に経営を行うように求めているような風潮があります。鹿島アントラーズは海外リーグで結果が出せない監督を短期間でクビにするのと同様に、監督を代えないとダメだと思った際は容赦なくリーグの序盤でも監督を交代します。実際に監督交代が良いきっかけとなってチームの勢いが大きく回復した例があり、2015年夏には1stステージ8位と不振に終わったセレーゾ監督を解任、石井正忠氏を監督に据えて2ndステージを戦い、2位になりました。さらに2016年はリーグ優勝を果たし、日本で開催されたクラブW杯に開催国枠で出場して決勝まで進み、決勝でレアル・マドリッドを苦しめたのです。

各クラブにとってはこの成功例は大きく、特に鹿島の経営を参考にしていると言われる浦和レッズは2017年以降、考え方を変えたと見られています。2017年以降はサポーターからの監督解任要求が激しく、フロント側も監督を代えたほうが良いと思った場合は容赦なく代えるようになりました。なお、2017年夏に浦和がペトロビッチ監督を解任して堀コーチを監督に昇格させて後半を戦ったところ、ACL優勝を果たしたという例も存在します。そのため、海外だけでなくJリーグにおいても監督交代は当たり前の時代に突入していて、短命化が進んでいます。

 

サッカーにおいて、3バック・4バックは共にメリットとデメリットがある

サッカーの世界において、DFが2人または5人であるケースは稀で、大半のチームのDFは3人(3バック)または4人(4バック)で構成されています。そして、それぞれにメリット・デメリットがありますが、まず3バックは4バック採用時と比べて人が減るため、ラインコントロールがしやすくなります。また、3-5-2を採用してDFの前列にウインクバックの選手を2人配置すれば、ウイングバックの選手は4バック時と比べてオーバーラップしやすくなる点もメリットです。

しかし、例えば両方のウイングバックが共に攻撃に特化した選手であったりすると、3バックシステムはカウンターを食らった時に4バックより失点リスクが高まることなどがデメリットと言えます。続いて4バックのメリットを挙げると、両サイドバックはウイングバックの選手と違って基本的には守備を行う事が求められ、オーバーラップする回数は少ないため、カウンターに対応しやすい布陣です。

また、片方のサイドバックがオーバーラップした際に、2ボランチの一人がDFラインに入る決め事を作っておけば、常時4バックの布陣を維持できます。デメリットは4バックは守備的な布陣である点で、ウイングバックがいないためピッチ内のオフェンシブな選手が少ない状態となり、攻撃が単調になりがちな側面があります。