サッカーワールドカップのロシア大会において、VARという新しい制度が導入されたことが大きな話題になっています。
VARとはビデオ・アシスタント・レフリーの略で、主審のジャッジをサポートするためにビデオ判定を取り入れたと考えると分かりやすいでしょう。
それを導入することには、主審が気づかなかった重大なファールを見逃したままになったり、ボールがゴールラインを通過したのに得点が入らなかったりといったような試合を左右する誤審を避けられることが大きなメリットだと考えられます。いかに経験を積んだ主審であっても、人間である限りは誤審の可能性は常にあるため、それを減らすことが期待できるという点でVARの導入はとても画期的なことだと言えるでしょう。
ただ、それによってメリットばかりが生まれるわけではありません。例えば、VARによる判定が試合の中で何度も繰り返されるとサッカーの大きな魅力であるスピード感が削がれてしまったり、トータルの試合時間が長引いてしまったりする恐れが出て来ます。また、選手や監督はルール上主審にVARによる判定を要求できませんが、実際の試合ではルールに反してそのような行為が行われる場合があるという点も問題になるでしょう。2